オーディオ・ベースマン 見たり聴いたり アキュフェーズ DP/DC-950は、LPを凌駕したのか? その①。

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DP-950、DC-950は繋いでません。B&W802DにA-70、A-200をそれぞれバイワイアリング接続。しかし、音は良くない。繋いだだけでは、いい音は出ない!。ハイエンド装置こそ再生が難しい。

DP-950、DC-950をセット、試聴を終えたアキュフェーズの営業が一言。「これで(同社のCDプレーヤーが)、レコードと同じ音になった・・・」とか。

ただ聴くだけでは、面白くないので、レコードとの比較試聴を行った。と、同時に、250万のプレーヤーでSA-CDの真価を探求。SA-CD不要論も多い。試聴には、店主と八重樫さん、常連客数名で臨んだ。

色々な楽器の音が明瞭に聞こえ(高解像度)、心理的に不安感を伴う感もある大太鼓(グランカッサ)やコントラバスの執拗な低音から、時には鼓膜に痛いときもあるピッコロの高音まで偏ることなく再現(広帯域)。その再現される音楽の背景は限りなく静かだ(高S/N)。全帯域で誇張した部分がないため、「説得力」に欠け、「無機質」に聴こえるかもしれない。

しかし、高域から低域までエネルギーバランスは一定で緻密。音の輪郭は、明確で立ち上がりは早く、陰影表現も充実している、高域は、繊細に健やかに伸び、中域は響きが整えられ質感が充実、低域は、量感を損なうことなく引き締められている。

音に良さに、ただただ、唖然とするばかり。特に、高S/N比には、ビックリ仰天!?。色々な楽器の音が聞こえすぎる、演奏会では体験することができない音だ。皆さん、感動ひとしきり。どのような人がご購入されるのか?。ベースマンでは、セパレートCDプレーヤーは売れたことはないとのこと。

「レコードと変わらないだろう。なにしろ、250万だから」。

全員一致で、レコードに軍配!!。

レコード特有のノイズは、当然ある。が、「音の滑らかさ」と「コントラスト(音がはっきりしている。音の溝が立っている)」、「密度」の三点でレコードが上回っている。あと、音の「輪郭の新鮮さ」だろう。歪みはレコードの方が大きいと思われるが、その歪みが聴感上、有利に働いているような気がした。

そして、SA-CD。店主、「やっぱり、SA-CDは情報量は多い!。レコードには及ばないものの、CDよりは音がいい」。八重樫さん、「改めて、SA-CDを再評価したい。大金をかけたのは失敗と思ったけど。」「SA-CD再生機・・・、(購入を)どうしょうかな?」

あっと、それと、再評価という点では、デジタル録音のレコードも評価された。

CD<SA-CD<デジタルレコード<レコードという順位でした。レコードの優位は変わらないが、良質アナログ録音のレコードは高すぎる(骨董品が多い)。その点、CDは価格で優位に立つ。悩みどころだ。

これで、CDやアキュフェーズのDP-950、DC-950の評価が下がるというわけではない。アキュフェーズのセパレートCDプレーヤーの好パフォーマンスがあればこその評価です。「アキュフェーズはレコードの音の良さを理解している」帰りの道すがら、そう考えながら家路についた。

「店を始めて、改めてレコードの音のよさが判りました。これまでは、CDの方が(音が)いいと思ってました。」とは店主の反省の弁。

なお、写真、DP-950、DC-950は写ってません。B&W802の低域にパワーアンプのA-200を、高域にはA-70を接続して試聴時の写真。スピーカー一台に対し、二台のA級アンプと豪華ながら、音は、良くなかった。802Dは鳴らし方が厄介なスピーカーなので店主はいつも、苦労しています。

もっとも、802Dは、店との相性が悪いらしく、これまで、納入したお客様のところでは、魅力的に鳴っています。ご安心めされ。