オーディオ・ベースマン見たり聴いたり フランコ・セルブリン アッコルド その①・・意外!。「太い毛筆で書かれた」極太の音。
- 2018.09.25
- オーディオ
「音が太く、濃い。音を2Bの鉛筆で書いたような濃さと力強さがあります」(店主談)
湿り気、人肌の温もりを、感じさせる再生空間。澄み切ったB&WのSN比とは印象が違う。それでも、くもり、くすみのない優れたSN比。様々な楽器の音、歌い手の声が混濁しない解像度。ダンピングを利かせ「キリリ」と引き締まった音の輪郭。中低域から中高域までの帯域を明確に分離することで得られる揺るぎのない音の定位。スピーカーのサイズからは想像できない力強く、ハイスピード、高レスポンスな再生音。硬さを感じさせることなく緩まない音質。それらの性能が、ボリュームを損なうことなくゴシック的な音像を構築し、躍動する音楽を楽しませてくれる。サイズの制約から、帯域は狭い。コントラストの高い中低域、極太のまま伸びる高域。低い音量でもその音質を維持。
アッコルド、見た目は、繊細でエレガント。しかし、意外にも「太い毛筆で書かれた」かのごとく極太で「ハッキリ」、「クッキリ」した音。空気の壁を突き破る圧巻のリアル・サウンド。それにもかかわらず、スピーカーの存在を消し去るフランコの神がかり的な創作技術。洗練された解像度で、淑(しと)やかで清々(すがすが)しい音楽を奏でるといった風情は皆無。2Hの鉛筆で書かれた細密画のような細かさを聴かせない。クラシック再生には過度の期待を寄せるべきではない・・と思います。
この文章を読んで「疑義」を持たれる方、「首」をひねる方、「不信」に思われる方はベースマンでの試聴をお勧めします。
なお、今月からベースマンのパワー・アンプはアキュフェーズ A-250です。
- 前の記事
オーディオ・ベースマン見たり聴いたり LINN リン LP12・・アームとカートリッジを組み合わせ、一関のベイシー仕様。 2018.09.18
- 次の記事
オーディオ・ベースマン見たり聴いたり アッコルドとB&W805D3 比較試聴 その①・・これが、名器の音だ! 2018.10.15