オーディオ・ベースマン見たり聴いたり アキュフェーズ DP-750 その②・・HBの鉛筆…

オーディオ・ベースマン見たり聴いたり アキュフェーズ DP-750 その②・・HBの鉛筆…

アキュフェーズ DP-750と同・DP-570の聴き比べ。750は、どのように聴こえるのか?。

パワーアンプ・A-75の梱包箱。サイズは、685㎜×655㎜。狭い日本家屋内でも搬入可。段ボールの丸い穴にアンプの足を入れ、左右の取手に手を入れ二人で持ち上げる。40㎏を段ボール紙一枚で移動。初めて運んだ時は破けないか不安だった。段ボール、このような使い方もある。丈夫だ。

(DP-570と比べ)中間帯域が弱く、高域、低域が強い。いわゆるドンシャリ(注)傾向の音に聴こえる。響きが多く、ホールトーンをよく拾っている。解像度、SN比の高さから、「スッキリ」聴こえる部分が多い。帯域は、広い。よく分解された低域表現に違和感は感じない。その一方で、高域は、やはり、”煌(きらめ)いている。そのためか、全体的な音の輪郭はシャープで細身。弱音もしっかりと再現され、くすんだ部分が少なく、スタジオで録音されたような純度の高い、整った印象の音に聴こえる。570は、ライブ感が強い。750の前に、最上級機のDP-950/DC-950と570を比較して聴いた。750は、あくまでも950の流れの中にある。能力は落ちるが、 中庸なリファレンス(物差し)的な性能という意味で。 570というとその流れとは異なった方向、キャラクター(個性)を発生させた。基本的オーディオ性能、広帯域、高SN比、高解像度、優れた高域特性、締まりの利いた低域といった諸性能は変わらない。変化したのは、音の輪郭。もしくは、音の濃さ。鉛筆に例えれば、 570が、 2Bの鉛筆。太く、濃い。750は、HB。こうして各製品を聴き比べると、DP-430の後継機が、リファレンス的なのか、キャラクターを前面に出すのか、楽しみだ。

DP-750。かつて、アキュフェーズの音質が「2Hの鉛筆で描かれた細密画」と揶揄(やゆ)された。しかし、今では、HBの鉛筆に進化(?)したのは間違いないと思う。