オーディオ・ベースマン見たり聴いたり ナノテックシステムズのSPケーブル・・なめらかで柔らかいけど…。

オーディオ・ベースマン見たり聴いたり ナノテックシステムズのSPケーブル・・なめらかで柔らかいけど…。

ナノテックシステムズのスピーカー(SP)ケーブル ・SP#79 MK-4 EXTRA 2m(廃盤モデル。定価12万円ほど)、中古販売価格4万円。高解像度基調ながら、柔らかい音質…でイイ感じと僕は思った。が、店主「これは(私は)ダメです」とバッサリ。理由は、‘低域のエネルギー感の無さ’(注)。音(量)が小さく聴こえると。 アクロリンクの切り売りSPケーブル・7N-S1040Ⅲとフルテックのロジウムメッキ・バナナプラグ・FP202の組み合わせを➂として。

B&W805D3。展示処分品。75万円。

帯域の広さ⑤、解像力⑤、SN比③、高域表現(伸びすぎず、詰まらず)④、中間表現(膨らまず、こもらず)⑤、低域表現(締まり)③、コントラスト➁(低域)、制動力(歪みがない感じ)③、透明感④、繊細性④、音の輪郭、淡い、音の出足 柔らかい、音の鮮度 特、質感・密度①(低域)、デザイン⑤。特長、明るく、柔らかく、なめらか。透明感のある聴き疲れしない音質。難点、エネルギー感、密度感が無い。特に、低域。ベースの音が弾まない。彫りの深い陰影表現、コントラストが苦手。 適性、透明感のある繊細で、柔らかい音質は、モーツァルトの‘デヴェルティメント ニ長調 K334’、‘ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調 k364’あたりから後期の作品に合う気がする。寸評、フルテックのしっかりしたバナナ、Yラグ(スペード)プラグを採用、接続はしっかり出来る。製品の質感は素晴らしい。音はキレイで美しいが、反面、メリハリがなく深みのある音質は期待できない。

(注)店主が、嫌った理由の説明を試みる。故・立花隆さんの「エコロジー的思考のすすめ」(中央公論 1992年 第3版)の147ページ目に『リービッヒの最小の法則』というのがある。それは、植物の生育と養分の関係についての法則。 大まかに引用させて頂く。 植物の生育には10種類の元素が不可欠であるが、その中の必須元素のうちで最も少ない量の元素がその植物の生育を左右するというもの。1種類の元素でも生育のための必要量以下なら、他の元素がたくさんあっても成長できない。この法則をオーディオ的に当てはめると、SN比とか解像度とか、オーディオ的要素に優れている部分があるにも関わらず、一点でも決定的な不満があると 【うけつけない、我慢できない】ことになるのだろう 。店主で言えば、常に気にする低域表現の 質感・密度といった要素がかけているため、いわゆる‘ダメ出し’がでた(あくまでも憶測です)。他の人が、素晴らしいと思っても、自分はさほど素晴らしいとは思わないケースが頻発するのは、上記の法則で説明できると思う。なお、『リービッヒの最小の法則』。ネットで検索すると『リービッヒの最小律』とでてくる。そして、 現在では、それぞれの要素・要因が互いに補い合う場合があり、最小律は必ずしも定まるものではない、とされている(Wikipediaより引用)。 ただ、‘好み’といった主観に左右される<趣味の分野>では、この‘法則’に当てはめると、考えやすいし、説明しやすい。