オーディオ・ベースマン見たり聴いたり デューク・ジョーダン・「フライ・トゥ・デンマーク」・・右手の演奏を聴くレコードです…。 

オーディオ・ベースマン見たり聴いたり デューク・ジョーダン・「フライ・トゥ・デンマーク」・・右手の演奏を聴くレコードです…。 

「細川さん、これってジャズですか?」。「ええ、ジャズです。ゆったり椅子に体を預(あず)けて聴く曲です」と店主。家で聴いたらムード音楽、軽音楽に聴こえた。ジャズという範疇に束縛されないレコードだ。

アキュフェーズ・C-57。展示しました。試聴できます。

「右手。ピアノの右手だけを聴くレコード。左手は聴かなくてもいい。右手でアドリブを交えながらメロディを弾いてます。そこがいい」。右手は高域から中域を弾く。左手は中域から低音を弾く。「ベースは若くてまだ腕が未熟。腕はその後上がったのですが。ドラムはどっかに行ってしまっている(ように聴こえる)。(なので)他の楽器は聴かなくていい。左手も弾いているのですが、右手で弾かれるピアノの音だけを聴いていればいいと思います」と店主。そして「ピアノの腕はあまり良くありません」と付け加える。腕が良くないのがいいのかなぁ?このピアニスト。押しつけがましく演奏しない。無理に聴かせようともしない。丁寧に実直に、確実に音を演奏を聴くものに届けている。オスカー・ピーターソンのスピードもリズムもない、ビル・エヴァンスの知性、深みもない、キース・ジャレットの声に出して呻(うめ)かざるを得ない内省的なピアニズムも全然無い。無いない尽くし。抑揚のない単純な音楽にも聴こえる。僕は、好感が持てる。我(が)を、自分の個性を押し出さない良さがある。押しつけがましくない。シンプル・イズ・ベストだ。「なにも考えずにゆったりしなよ」とピアノが語りかけてくれる。

一日の疲れがたまった夜、寝る前に聴く音楽だ。