オーディオ・ベースマン 見たり聴いたり アナログPL その伍 DR.ファイキャルト

DSC_0067

MDF材をヘアライン処理されたアルミニウム材でサンドウィッチ。写真ではイマイチ、その意匠の美しさは伝わらない。残念なことだ。今回、試聴した5機種の中で、最も見た目がいい。オルトフォンのブルーのヘッドシェルも似合っていた。馴染みのないメーカーだが、この機種、「Woodpecker(ウッドペッカー)」という名。なんとなく、名前だけで、購入意欲がそそられるのは、僕だけであろうか?。アームレスでの販売。SMEのトーンアームをつけて、150万ほどの価格・・・・。試聴会主催者によると今回の試聴機種の中で、このプレーヤーが最も、マスター・テープの音質に近いとの事。

試聴は、写真に見られるように、タオックのボードに設置。が、この状態では、このプレーヤーの能力を発揮した(150万の価格なりの)とは、言い難いものがあった。そこで、八重樫さんが、店にあるインシュレーター(あまり高価なものではない)をボードの上に設置、さらにタオックのボードを載せ、プレーヤーを直置き。制振、整振、振動吸収といった点に主眼をおいて音質を改善した。

中域を軸として高域、低域に音を展開しているという印象。中域の倍音(響き)を豊かに、色、艶といった柔軟な質感をうまく表現、レスポンスは、はっきり引き立ち、十分に締まりを利かる。弦楽器、木管楽器の芳醇な音色を忠実に再現し、低域、高域への音のつながりはスムーズだった。一方、高域の繊細さ、低域の質感は感じられるものの、高域の伸びやかさ、低域の陰影表現といった再生音楽に必要とされるものは、物足りない。

店主曰く「このプレーヤーは、よくわからない」との弁。「「フォルテ」同様、底を見せてない」とは八重樫さん。「このプレーヤーが一番、よく聴こえた」と言い残して帰った人も。評価の分かれるプレーヤーだ。

「オレが、使っているアナログプレーヤーのウッドペッカーはさぁ~・・」というとなんとなく、カッコいい!!ような気がする。他の人と違った(トーレンスやマイクロ、ヤマハなど)ものを使っているということで、音の違いが分かるという印象を他者に与えそう。

中域が充実している音調は、好みなので「欲しい」けど、如何せん、値段が高すぎる!。あくまで、自分の妄想の中で鳴らすプレーヤーというのが結論です。