オーディオ・ベースマン見たり聴いたり お金をかけずに音質向上 その②・・小さな・たわしアース 

オーディオ・ベースマン見たり聴いたり お金をかけずに音質向上 その②・・小さな・たわしアース 

高域の硬質感が気にならず、繊細で伸び切る高音を求めなければ、低域表現を中心として劇的に音質が向上する。上の写真(アイキャッチ画像)、瓶は180mlの牛乳瓶(100均で一本110円)、ステンレスたわし(ホームセンターで60g・2個で431円)、バインダークリップ、部屋にあったもの。ケーブルは、ゾノトーン・6NSP-2200Meisterの切れ端。製作費、651円。超絶のコストパフォーマンス。アースの端末処理は、RCA入力接続も可能な小型ワニ口クリップにする予定。

ラッキーなことにヴァン・デン・ハルのSPケーブル・3T The Air。アース線付き。左のマイナス端子に接続

音楽を再生した瞬間の第一印象。音の歪みが矯正され、音の輪郭が整うこと。中低域から低域の解像度、分解力が向上、引き締まったコントラストの高い表現を獲得。エネルギー密度も十分でレスポンスも高くなる。倍音(響き)もよくコントロールされる。オーディオ的にいうところの高ダンピング性といったメカニカルな表情より、演奏家が自己の音色を引き締めたかのような芸術性を感じる。ネットで検索すると”たわしアース”を制作した方たちの多くが、低域の強化を感じている様子。弦楽器で言えば、コントラバス、チェロ、打楽器ではグランカッサ(大太鼓)などの響きをうまく調整してくれる。これまで、ショスタコーヴィッチの交響曲第一番の第四楽章と神田佳子の「かえるのうたの8トラック目」の低域表現に不満だったが、このアースを接続すると満足が得られた。

一方、気になる点も聴こえてくる。高域が繊細に伸び切らない分、高域にかけ詰まった感じで帯域が狭くなったような印象。いわゆる、末広がりのピラミッド型の音の作りだが、中間帯域から高域と音階が上がるごとに硬質感が発生する。楽器でいえば、ヴィオラ、ヴァイオリンと言った楽器の響きが硬い。また、帯域の広いピアノの音、かなりいいけど、高域で固まる気が…。ただ、これらの硬質感は、高域表現に拘らない人には問題にならない要素かもしれない。また、ボーカル帯域は、センターにフォーカスされず、立体的な音像が得られない。

いわゆる「仮想アース」。制作して思ったのは、各メーカー、中間帯域から高域の難点をうまく処理して、製品化していると感じた。見栄え、バラツキの無い安定した性能(今回、自分のつくったアースはどこかにクセがあると思う)、やっぱり、プロだなと思った。

なお、アイキャッチ画像。当初、紅茶の空き缶を利用しようかと思った。左からフォーション・モーニング・ティー(2300円ほど)、マリアージュ・フレール マルコポーロ(3200円ほど)、ウィリアムソン・アールグレイ(1500円ほど)。あれっ、「たわしアース」より高い。中に入れる”ブツ”。ネットで調べると、園芸用銅線ネット、竹炭、備長炭(国産高級品に限る)、黒鉛、トルマリン(電気石)といった電気を通すものが推奨品みたいです。

今でも販売しているかどうかわからないが、500円玉貯金箱というものがあった。満タンで50万円貯金。それに、ケーブルを入れて、仮想アースとするのも面白そう。硬貨は導体かな?。導体なら500円玉が増えるごとに、音質が上がる、変化する気が…。貯金箱に硬貨が入らないようになった時、最高の音質を獲得できそう!!。レッツ・トライ!!!。