酒徒礼讃 洋酒 スコットランド バルヴェニー12年・・「生」の味は、「ハードボイルド」。

酒徒礼讃 洋酒 スコットランド バルヴェニー12年・・「生」の味は、「ハードボイルド」。

初め、伝統的なウイスキー・オーク(oak)の樽にボトル、次にヨーロピアン・シェリー(sherry)の樽にいれて熟成。「バニラ味と果樹のような甘く深い味が混在したウイスキーになる」とラベルに書いてあった。

岩手県 雫石町 国見温泉 石塚旅館。混じりけの無い100%源泉かけ流しの温泉。温泉の色がグリーン。肌に湯をかけると「ヌメッとして体に浸透する」感じが素晴らしい。

バニラ香は少ない。「生(き)」のまま、口に含むと「ガツン」と刺激的な少し甘く苦い味。一口、二口、三口と啜るごとに味の印象が薄くなる。舌に、口腔内に痺れを残す。口蓋に焼け付くような感覚も残す。酸味はあまり感じない。苦味、抉(えぐ)味中心なので、ふくよかさ、膨らみ、柔らかさといった心地よさは、飲んで感じない。ウイスキーの甘ったるい味がイヤで、ハードボイルドに「苦味、抉味」を求める向きには合う。オレには合う。味は薄っぺらだが、アルコールを飲んでいる気分になる。ハチミツのような甘味を出したければ「ロック」がいい。冷えると苦味、抉味に加えバニラ、ハチミツといった味が優勢となる。「冷えたバニラアイスに酒を入れて飲んでいるような滑らかさ」。味わいが、優しくなる要素が加わり、深みのある味に変化する。いい鉱泉の湯治場からの帰りの車中、「ポカ、ポカ」と体がだるく、火照り、「桃源郷で夢うつつ」となるような感覚。おっ、アブナイ、アブナイ。気をつけねば!。運転も、飲酒も。

6000円ほどの価格がネックだ。

国見温泉 石塚旅館。国道からの登り道。電柱はない。電気は自家発電。携帯の電波は、ドコモだけしか届かない。インターネットに接続できない。デジタルから逃れられる宿。