オーディオ・ベースマン見たり聴いたり アバンギャルド ナノ(NANO)・・「ゲテモノ」扱いしてすいませんでした(笑)。

オーディオ・ベースマン見たり聴いたり アバンギャルド ナノ(NANO)・・「ゲテモノ」扱いしてすいませんでした(笑)。

アバンギャルド(avantgarde)・ナノ(NANO)。2006年発売。中古品75万円(売れました )。見てくれだけのスピーカー(SP)、「まぁ、際物(きわもの 注1)、ゲテモノ(の類)だろう」と店主と言いながら試聴。10分ほど聴いたら「いやぁ~、すっごくイイじゃん」とお互い苦笑い。ウーハーは、アンプ付きのパワードウーハー。高域を担当するツィーターと中域を担うスコーカーのクロスオーバーを調整しながら、緩い音から締まった音まで変化させて聴かないとこの製品の真の能力は引き出せない。その意味で、オーディオ上級者向き(注2)。評価は、B&W802D3 prestigeを③として。音量は、B&Wが普段37㏈だが、能率の高いSPなので、47㏈で。47㏈がB&Wの37㏈と同じ音量に聴こえた。。ベースマンにて販売の商品は、基本、「お客様、ご自身が、ご来店、ご自身でしっかり音質等を確認の上、納得された物を販売したい」という店主の確固たる方針に基づき販売しています。

ホーン(スコーカー)の角度なども含め、自分に合う音質決定の調整が色々とある。手ごわい。

帯域の広さ②、解像力①、SN比②、高域表現(伸びすぎず、詰まらず)②、中間表現(膨らまず、こもらず)②、低域表現(締まり)②、コントラスト②、制動力(歪みがない感じ)②、透明感①、繊細性②、質感・密度②、音の輪郭 太い。音の出足、鈍い。音の鮮度 上(極、特、上、並の四段階で)、デザイン⑤。特長、音が太く量がある。力の入り過ぎた感じはない。量感はあるが、押しつけがましい音場を形成しない。部屋全体に行き渡り、聴き手を包み込み感じの音場表現。大量の湯気を吹き出しながらドクドクと吹き出す源泉。足からゆっくりと湯舟に体を入れどっぷり浸(つ)ける。「ああ~、いい湯だな」と思うような心地よさがある。音楽に浸(ひた)れる。難点、聴くとき床に座布団を敷いて正座が必須。ツィーターの位置が真ん中。ベースマンの椅子に座って聴くと、ツィーターが耳の高さより下。そのため高域が下から聴こえ、違和感がある。耳の位置に合わせるには、正座して拝聴しなければいけない?解像力が弱く、オーケストラのような楽器の種類の多い再生は苦手。女性ボーカルは、声がハスキーになる。適正、楽器の少ない音楽。弦楽四重奏、ジャズなど。ただ、オーケストラは大編成オケの量がでるため良い感じ。量といっても「バカでかい音、爆音」とは違うことを付け加えておきます。寸評、クロスオーバーを変化させ、楽器の質感を変えられる。例えば、シンバル。金属の音(味気ない)⇒金属を叩くスティックの木質音が微かに聴こえる金属音(おっ、ちょっといいかな?)⇒スティックの木の音とシンバルの音がいい塩梅で融合した音(おお!、いい感じ。演奏者の腕が判る)⇒スティックだけの音(硬く、ゴキゴキしてなんか変)といった具合に変化させられる。ベース。ベースの木質の胴だけの胴鳴りの音(ゆるい)⇒ちょっと弦の音が胴鳴りに混じる(すこし音が締まる)⇒弦の音と胴の音がいい塩梅に融合した音(おお!、いい感じ。演奏者、ノリノリだ!)⇒弦だけの音(音が伸びない。あんた何の楽器を弾いているの?)。こんな感じに聴こえるように音質を自分の好みに調整できる。丸い巨大なホーンの鳴りも含めたこのSPの音質は変えられる。ご安心を。

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店主評 「(音の輪郭の)エッジ(カド)が立たない。もっと音がハッキリしてほしい。低域の質感は今一つ」といった欠点があるが「屈託のない、あっけらかんとして面白い音」。店主、熱心に説明書を読み、調整しながら音楽を聴いていたら「ドイツはすごいなぁ」と一言。「(何台か佐々木電機時代にあつかったけど)こんなSPだとは、思っていなかった」とも。

SPの前のスパイクにヒッコリーキューブ(木片)を置いて角度をつけた。
聴き手の耳に指向性の高いツィーターからの音が届くように調整。

(注1)きわもの 一時的な流行を追ったもの。

(注2)初心者でも自分の好きな音質を理解して音楽を聴きたい人には薦める。正しい音、音の変化のさせ方は、店主やマルチシステムを構築している佐々木信幸さんに教えてもらえばいい。いきなり自分だけで音を構築しようとしても挫折するだけ。今、再生されている音がおおよそ何㎐で鳴っているのか解らないと難しい。昔の人はこう言った「何事にも先達はあらまほしきものなり」と。「どんな事でもその道の先輩に聞いてみるものだ。そのような事が必要だ」という意味です。

(注)購入された方の購入理由。「小さな音でも音が痩せない事」でした。