オーディオ・ベースマン見たり聴いたり 寺島レコードのエル・SO TENDERLY・・店主の試聴ディスクに…。

オーディオ・ベースマン見たり聴いたり 寺島レコードのエル・SO TENDERLY・・店主の試聴ディスクに…。

寺島レコード。ヴォーカリスト・ELLE(エル)のSO TENDERLY。歌詞カードなし。「細川さん、歌詞カードはついてなかったのですか?」。「ええ」。「それでは歌詞はわからないのですね?」。「えっ、ええ…」。「歌詞がわからずに聴いているのですね?」。「えぇ…そうです」。

店主が、今、一番聴いているSPは中央のアッコルド。中音の濃さが良いという。

感銘度・④。 帯域の広さ・④、解像度・④、音の背景の静けさ・⑤、高域表現・⑤ 中間表現・④、低域表現・⑤、コントラスト・④、音像定位(楽器、人物の位置がハッキリしているか)④、空間表現 上下、右左、奥、手前ともに自然に展開。音の鮮度・柔らかでチャーミング(?)。 寸評、「ヴォーカル、ピアノ、ドラムス、ベース。いずれの楽器の音が均等にとれているのがいい」と店主。スタジオ録音だと思うが、録音を聴いて上下左右と四方に区切られたstudioの閉塞された空間を感じない。音の広がりが自然。人の声、楽器の音だけが純粋にスピーカーから流れ出る。「ハッキリ、スッキリ、クッキリ」とまで克明に音の輪郭を縁取らないが、音の強弱の微妙なニュアンスは再現しつつそこはかとなく淡くやわらかなトーンで統一している。刺々(とげとげ)しさが一切ない。店主は「これからこのディスクも試聴に使っていきます」と。特に聴くのは四曲目、「ジーズ・フーリッシュ・シングス」。

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数トラック聴いた後、店主が恥ずかしそうに言った。「あのぅ…、歌う人は、歌詞の内容をしっかり確認、歌われている心情、状況を考え、イメージを整えて歌っています。一緒に演奏する人も大体は、そうです」。「英語で歌われるジャズを聴く人は歌詞内容を理解しているのでしょうか?」と僕。「おそらく、多くの人は解って聴いてないと思います」。「それでは、リズム、メロディ、声の質、雰囲気だけで聴いているのですね?」。「そうだと思います」と店主。

ジャズの歌詞。多くは『惚れた、腫れた、くっついた。別れた、又、くっついた。あんたが悪い、私が悪い云々…』と歌っているのが多い(おそらく)ので内容は解らなくともいいのかな。歌詞内容は、簡単に推測できるから。

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日本には「王様」として君臨されているロックスターがいらっしゃいます。`直訳ロックの王様‘と尊敬を集める方でございます。数々のロックのヒット曲の歌詞を直訳、日本語で歌い下々(しもじも)の物にロックをご教授下さる王様。我々下々の者はそのご威光にただただひれ伏すのみでございます。ディープ・パープルの「湖上の煙(Smoke On The Water スモーク・オン・ザ・ウォーター)」。ロックを聴いた人は必ず聴いている名曲。歌詞内容は、『ローリングストーンズの移動式スタジオを借り、スイスのモントレーにあるカジノの会場で録音する予定だった。が、その会場、フランク・ザッパのコンサート中に火事が発生。移動中だった俺たちはレマン湖の対岸からその火事を見た。湖上に漂う煙。カジノでの録音は不可能。でも、なんとか録音はしたい。それで、寂しく、何もないホテルだったが、そこで録音ができた。良かった』という内容。高校時代、渋谷陽一さんのNHK・FM番組・ロッキングオンでパープルのライブを聴くと「Smoke On The Water 」とサビの部分を絶叫すると観客が大盛り上がり。それを聴いている僕も大興奮!。周りも「すげぇ曲だ!」と感動して聴いていた。でも、歌詞を見たら、「なに、コレ?。興奮する内容でないけど…」。うーん、やっぱり、雰囲気で聴いているのだなと思う。

細かい解説は割愛するが、俳句、和歌などを含む広い意味で言葉を使って作られた詩歌は、内容を精査する事はもちろん、解釈を深めるためにも声に出して詠(よ)むことで作者の創作意図に近づける。そうした一連の行為は、読み手、聴き手が作品を理解する上で必要だ。それは、洋の東西、古今を通じて不変の鉄則。僕は、四十歳を過ぎたあたりからその必要性を認識。僕は、可能なかぎり歌詞内容を把握することにしている。声に出すかどうかは別として…。