オーディオ・ベースマン見たり聴いたり 故・長岡鉄男さん設計のフラミンゴ・・なんてことは無い、フォステクスの音。

オーディオ・ベースマン見たり聴いたり 故・長岡鉄男さん設計のフラミンゴ・・なんてことは無い、フォステクスの音。

佐々木信幸さん制作。故・長岡鉄男さん設計のスワン一族のスーパーフラミンゴ(8cm)。ユニットはフォステクス。佐々木さんの好意で試聴させて頂きました。フラミンゴ、澄み切り、低歪みで「ハッキリ、スッキリ」した音質。正に、フォスター電機・フォステクスの音質。そのフォステクスの音、たまに聴きたくなる音。これまで東京インターナショナルオーディオショウに行くと必ず、フォステクスのブースには聴きに行った。評価はB&W802D3prestigeを③として。オーディオ・ベースマン。11月9日(木)から20日(月)までアキュフェーズのプリアンプ・C-2300と同AB級パワーアンプのP-4600が試聴できます。

筐体(きょうたい)の後ろの最下部に長方形の穴がある。

帯域の広さ・①、解像力・②、音の背景の静けさ・②、高域表現(伸びすぎず、詰まらず)・①、中間表現(膨らまず、こもらず)・②、低域表現(締まり)・①、コントラスト・③、制動力(歪みがない感じ)②、透明感・③、繊細性・①、質感・密度・①、音の輪郭 シャープ。音の出足、同じ。音の鮮度 特(極=B&W、特、上、並の評価で)、デザイン・-③(見かけが悪いので商品としては売れない)、音楽の感銘度・④(目隠しして聴いたら、B&Wよりいいかも)特長、帯域は狭いがその狭い中で「ハッキリ、スッキリ」したヌケのいい音。高レスポンス、音の鮮度はいい。ヴォリュームが10時ごろの位置でも低歪み。筐体の設計よく音の「量」を出せる。それが「このサイズでこの音は!!」と好印象につながる。難点、最高域、最低域とも再現不足。音は、岸辺に寄せる無数のさざ波のように空気中を伝わると思うが、第一波、第二波で終わってしまう。響きの持続性に欠ける。そのため、楽器、人の声の具体性な表現ができない。陰影感がない。適性、具体的表現ができない事に目をつぶれば(耳を傾けなければ?)全てのジャンル。評、面白いスピーカー(SP)だ!?。弦楽五重奏曲を聴いた時、ユニットの高さにヴァイオリンの音、首のあたりにヴィオラ、その下にチェロ、最下部からコントラバスの音が聴こえてくる。しかも、チェロ、コントラバスは後ろの『穴』から聴こえてくる。なるほど!、ユニットは低音が出ないので筐体の響きで低音を補っている。金管楽器の音が金属的にやかましくなるのでは?と想像していたが、筐体の木質の音が金管の音にのるらしく耳障りな音にならない。うまく設計したものだ。低い音量でも「ハッキリ、スッキリ」と聴こえる。深夜、静かに音楽を聴くことができる。また、ボリュームを上げての爆音にすれば、低歪みとの相乗効果で低域表現も上手く再現できるかもしれない。ハラさんという方から、『方舟』の動画がインターネット上に掲載されているとの投稿をいただき、検索した。その動画で聴いた『方舟』に設置してあるネッシーⅢの音は、フォステクスの音だった。だから、「フォステクスの音がフラミンゴからでてくるだろう」と思っていた。その通りだった。断っておきますが、フォステクスのスピーカー(SP)の音質は、同社の音の特長をそのままにこのフラミンゴの音よりずっと具体的で、楽器、人の声に近い。

フォスター電機。楽器、人の声の忠実な再現を目指すより、似て非なるものだが単純に「ハッキリ、スッキリ」と聴こえる感覚を追求。そのため、聴きやすい。それが、音響機器メーカーとして車載スピーカーで世界シェア10%(Wikipediaによる)を獲得している要因かも?。その音に特化したのが音響機器メーカーとして生き残った理由だと思う。これでPBR/株価純資産倍率が1倍以上あれば応援として株を買うのだけど…。

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音量に関しての話題。

その① ベースマンの以前の店で。その日は、音量が大きい感じだった。弦楽四重奏曲を聴いて店主がある方に「今日の音はどうですか?」と訊ねた。その方がおっしゃるには「まず、音質がどうのこうの言う前にこの音量は弦楽を聴く音量ではないでしょう!(音が大きすぎる)」。店主、返す言葉がありませんでした。

その② アキュフェーズは、試聴会時、同社の試聴音源を鳴らす際、その音源により、音量を何㏈にするか決めている模様。2019年の東京インターナショナルオーディオショウの時、各試聴ディスク再生時、メモを見ながら音量を調整していたような気がする。

音量で音質の印象は変わる。一般的に音量を大きくした方が、聴き手の度肝を抜きやすい、ハッタリを利かせやすい。結果、聴いた人は良い音に聴こえる傾向がある。