オーディオ・ベースマン見たり聴いたり アキュフェーズ・C-3900S その②・・必要で十分、そして、それ以上のもの。

オーディオ・ベースマン見たり聴いたり アキュフェーズ・C-3900S その②・・必要で十分、そして、それ以上のもの。

アキュフェーズ・PRECISION STEREO PREAMPLIFIER C-3900S。同・C-3900、同・C-2800。三機種を聴き比べる事ができた。聴いている内に数学の時間に習った「必要十分条件」を思い出してしまった。僕は、数学は赤点だったのでこれからの`例え´は、数学的な「必要十分条件」を満たさないと思って読んでください。

ボリューム・コントロールAAVAを搭載した初号機。未だに色あせない…と思う。

創業以来、高SN比とダンピングファクターを追求してきたアキュフェーズ社。その思想は、この三機種を聴き比べると良くわかる。高SN比(僕は、聴感上、音の背景が静かと解釈している)、ダンピングファクター(聴感上、低歪みと解釈している)は、性能、能力の差こそあれ一貫した表現になっている。2800は、「必要なもの、高SN比とダンピングファクターの性能。2800は聴感上満たしている」。3900は、「それに加えて、広帯域、高解像度、高コントラストなど十分な性能を備えている」。もう、3900の音の再現力で十分だろう。チャットGPTの助けを借りると、「必要十分条件とは、◆簡単に言うと…必要条件:それが ないとダメ十分条件:それが あればOK必要十分条件は、それがないとダメで、あれば必ずOKという状態」。で、乱暴に、これに当てはめると「2800の能力は必要、その能力がないとダメ。それに加え、3900の能力、それらがあればなお良い」と考える。そして、3900Sというと、それにそれ以上を付加したものがある。それは、2800と3900の諸要素に「アキュフェーズ伝統の技」を注入したと分かったような分からないような解釈をすれば面白いと思う。何が言いたいのかというと、3900の優位性を認めながら「三機種を聴き比べると2800でもいいのでは」と思う面もあるという事です。

店主評。「22日(土)に3900Sが来てセット。(聴いた瞬間)あっ、私にはキース・ジャレットの音楽で一番(上手く)音をバランスできました。キース・トリオにはアキュフェーズ・B&W(の組み合わせで聴くのが)が一番ベスト(と思わせる音)。大納得です。C-3900SでOKでした」。オスカー・ピーターソンを聴いて。「指で弾かれたベースの音の一音一音が最後まで保たれている。出た音が形を保ったまま存在、留まり続ける(といった感じに聴こえる)。反面、3900の方が音がキレイに聴こえる感じがするかもしれません。伸びやかで音の広がりは3900の方があります」。


二曲目の地味な曲を再生。地味すぎる…。一緒に聴く僕は大変でした(笑)。聴いていると意味がわかるような気がするけど。

このキースのCDは、3900の再生の方が綺麗なピアノの音が聴こえる。「3900Sの再生だと、ベースの音の意味が解る」と店主。いかにもベーシストらしい聴き方。僕には理解できませんでしたが…。

レイ・ブラウンさん。六曲目は、先走って早く弾いている。オスカー・ピーターソンさん、追いつくのに大変そう。

6曲目の「ユー・ルック・グッド・トゥ・ミー」でレイ・ブラウンさんのアドリブ、ハミングを三機種で比較試聴。2800は「何かゴソゴソ音がする」。3900は「ハミングがハッキリ、クッキリ聴こえる」。3900Sが「期待した割には上手く聴こえない。もっとクッキリ聴こえて欲しい」。3900が一番良かった。