日本酒 酒徒礼讃 山形県山形市 山廃純米 「霞城壽(かじょうことぶき)」・・「グビグビ」と盃を重ねてしまう。

DSC_0554
山廃純米 出羽燦々 霞城壽(かじょうことぶき)。盃は、桃山期美濃 「繪志野幾何文四方酒盃」一合が丁度入る器。この杯でグビグビ。いやぁ~、幸せ!。

太く剛直な味。華やかな日本酒の味がしない。山廃特有の重さがない。米の旨味もない。無いない尽くしの酒。口に含むと甘酸っぱい酸味。米の旨味を全く味わうことができない。そして、口の中に広がらない。甘酸っぱい味の輪郭はキリキリと明確で立体的。口の中で、バシャバシャせず、どっしりとした甘酸っぱさが喉奥に飛び込んでいく。味に重さはない。一本調子だ。後味で僅かに旨味を味わえる。濃くコクがあり甘味の無い梅酒といった印象。華やぎがなく、物足りなさを感じさせる。そのせいか「グビグビ」と盃を重ねてしまう。それがこの酒の身上!。

瓶の首元には栞が付いている。それによると「・・濃醇で味に膨らみのある純米酒です」とある。よく熟した味の濃いまじりけの無い酒(濃醇)だが、ほかの味がほとんど味わえないため、膨らみはないと思う。

なお、この酒は料理には合わない。つまみもいらない。単体で飲むべきだろう。

山形県山形市大字中里字北田九三-一 本家 寿虎屋酒造㈱ 山廃純米 出羽燦々 「霞城壽」 1.274円。