オーディオ・ベースマン見たり聴いたり ワルツ・フォー・デビィその③・・タンノイ・オートグラフで聴くと・・。

ワルツ・フォー・デビィ。レコード、CD、音楽配信と録音媒体は数多い。音質的には明白な「差」はない様子。「ライブハウスで聴くジャズ、かくあるべし!」との思いを心中に秘めつつ聴くべし!。

「今日のトリオ、なかなか、イケるじゃん」。一曲目「マイ・フーリッシュ・ハート」のそこはかとない演奏が終わる。お客が拍手。タンノイ・オートグラフで聴くと、「オッ、まごころのこもった拍手になった」

このLPを聴くなら、スピーカーは「冷たいB&W800D」より「飛燕(=つばめ)のスピードを持ち、温もりが感じる」。タンノイかな。

内野(ビル・エバンス・トリオ)から外野(ヴァンガード・ビレッジ内の雑音、客を含め)、果ては場外(なんでも、近隣を走る地下鉄の音、もしくは振動)が聴こえるというこの録音、日本人には、得難いライブの歴史的実況録音。出来れば、オレは、個人的には、このような雰囲気でジャズを聴きたい。だから、(オーディオ装置に対して)金を投資して、このLPを聴く価値は・・あると考えよう。

日本人は、襟を正して「拝聴したがる」。名前に弱く、欧米の有名人が来日すると「特に拝聴する」。従って、興業的な問題(儲ける)もあり、少人数収容のライブハウスより大人数の客の入る大会場でパフォーマンス。ビル・エバンスが大ホールで演奏したら感動しないだろう。おそらく。僕が行ったこともあるライブハウスで言えば、一関「ベイシー」、盛岡「すぺいん倶楽部」のような雰囲気は味わえない。しかも、この二店でさえ、飲みながら会話するのはおそらく「御法度」。

その意味からすると、これは稀有のLP。そこで、再生芸術として、ジャズライブの音楽的感銘を受けるにはいくらコストが必要か(いくら、お金がかかるの)?。ミニ・コンポ(古い表現かな)でも十分、感動できますけど。

オートグラフが120万、プリメインアンプが70万(セパレートが140万とします)CDもしくは、レコード・プレイヤーが50万、フォノイコライザが50万(CDのみの場合、必要なし。50万でクリーン電源導入かな)、ケーブルが10万ほど。ザックリ、計300万ほど。約新車一台分。これで、歴史的、音楽的、感動を何度でも味わえる。機器の償却を考えると、車は10年で0円です。オーディオ機器は違います。

さあ、究極の選択です!。貴方は、どうしますか?(おおげさかな?)。