オーディオ・ベースマン見たり聴いたり 告白 その①。出鱈目でした。アキュフェーズ・AC-6 その③

オーディオ・ベースマン見たり聴いたり 告白 その①。出鱈目でした。アキュフェーズ・AC-6 その③

前回のアキュフェーズ・AC-6 その②の記事。まるっきり、出鱈目(デタラメ)もしくは勘違いの記事だった。木製のオルトフォン・LH・8000のヘッドシェルのアキュフェーズ・AC-6を自宅試聴、違和感を感じ、アレコレと思いを巡らすうち思い出した。思い込みの激しい自分も困ったもんだとつくづく実感した。

ヤマハ・GT-5000。オルトフォン・LH-8000ヘッドシェルにAC-6を取り付けたら「滋味掬すべき音」がでた。

「金属のヘッドシェルを木質にカイゼン」というのは、後付けの勝手な考え。以前、ヤマハ・GT-5000とAC-6の組み合わせを聴いた時、「解像度が高いけど、木質の響きがもっと出ればいいな」と感じた。それが、四月の試聴で「木質の響き」が感じられ、「もしや」とヘッドシェルを確認、「やられた!。この手があったのか!」という気持ちが、悔しさの余り、「俺もそう思っていたよ」という記事になった。自宅で聴いて、「アレレ、前の記事おかしい」と読み返すのだから反省しきりである。

自宅でAC-6を試聴。試聴盤は旧トリオ㈱の「ウィーン室内合奏団・ディヴェルティメント 二長調 K.136(125a)」。日本が世界に誇る名演奏・高音質レコード。いつも、このレコードの演奏が終わった後、スピーカー(SP)に向かって拍手したくなるような再生を心掛けている。申し分の無い再生。音の輪郭はシャープ。響きの良さを失わない優れた倍音コントロール。五人の奏者の演奏位置(定位)が明確な音像。SP間の枠を超えて、拡大するヴァイオリンとコントラバスの音場。低域から高域まで音のスピードが揃っている。再生レベルが二段階、いや三段階アップ。

オーディオ・チェック・ソース(CDやレコード)に正相、逆相のチェック音源がある。SPのプラス、マイナスが正しく繋がれていることをチェックできる。だが、SPの位置を正しく設置できないと正相(SPの中心に音が集まる)、逆相(SPの外側に音が拡散)がハッキリ聴こえない。2020年5月号・ステレオ誌の「ステレオ試聴室」。P80~81でオーディオ評論家の福田雅光さんが「~正相成分は明確に浮き出し音像を表現、逆相成分は周囲後方に展開して、はっきり違いを表現する~」とある。自宅で今までに体験したことのないAC-6による音像と音場の好バランス再生、実演に触れている感触。つまり、上手く説明できないが、AC-6は位相(フェーズ)の表現性能がいいのではないかという感触を得た。そして、正相、逆相のチェックがプラス、マイナスの確認以外にも、音像、音場の再現に必須な要素であるような気がした。これまた、穿(うが)ちすぎ、思い込みの感想かな?。