オーディオ・ベースマン見たり聴いたり ファンダメンタル MA10 その①・・肩が凝(こ)らない。

オーディオ・ベースマン見たり聴いたり ファンダメンタル MA10 その①・・肩が凝(こ)らない。

「音楽がややこしくない」。店主は、ファンダメンタルのパワーアンプ、MA10の試聴の印象を最後にそう、結論づけた。アキュフェーズのパワーアンプ、A-75との比較試聴。

ファンダメンタル MA10。定価80万円ほど。フロントは、電源スイッチのみとシンプル。

店に入り、階段を下ると、B&W802D3が鳴っていた。見ると2つの黒いボックス。そこからスピーカー(SP)ケーブルがB&Wに接続されていた。「細川さん、これが、ファンダメンタルのアンプ?。力がありますね」と僕。「いえ、音が伸びているのですよ」と店主。A-75からMA10に代えて、第一印象は、”音が薄い”と僕。試聴を続けるうちにその感じは取れて、音の輪郭をシャープに形作らない「ナチュナルな良さ」に印象が変わる。オーディオ的要素を追求しない、”伸びやかな音”に変化。 店主が語る。「A-75に比べ、オーディオ的には、物足りない。ですけど、真空の三極管のような良さが出てくる」と。三極管の魅力は、中間帯域を中心とした静寂さ、音の柔らかさ、しなやかさ、立ち上がりの速さという所。「(MA10は、)音楽が、『スーッ』と入ってくる。伸びやかで不満はない。アキュフェーズに代わった途端、それまで(MA10では)スムーズに聴こえていた音楽が、ややこしく聴こえる」と店主。A-75では、少々、聴き疲れする感じが。昔の人曰く、「過ぎたるは猶(なお)及ばざるが如し」。

アイキャッチ画像では、ラックの上に載ってますが、試聴では、床に直置きで。その方が、音質的に有利。また、ボイラーに起因するノイズが発生したため 店の床暖房のボイラーを停止して試聴。