オーディオ・ベースマン見たり聴いたり アッコルド VS エレクタ・アマトールⅢ ・・骨肉の試聴!?

オーディオ・ベースマン見たり聴いたり アッコルド VS エレクタ・アマトールⅢ ・・骨肉の試聴!?

フランコ・セルブリン・アッコルド。120万円ほど。ソナスのエレクタ・アマトールⅢと比べると、如何なる音に聴こえるのだろうか?。僕の印象は、アマトールⅢが「高解像度基調、高SN比の高域表現を中心とした硬質な音」。で、アッコルドが「しなやか、静寂感と音の密度の絶妙なバランス、過不足ない帯域バランス」。出自は、同じでも印象がかなり違う。これは、二機種の比較試聴のお楽しみだろう。人によってその印象が異なるに違いない。そして、アッコルドがいたくお気に入りの店主は、「音楽と少々のオーディオ的要素を聴きたい人に勧めたい」と言う。

松尾 明「and Alone」。オーディオ的要素、解像度、SN比、帯域の広さはレコードよりCDが有利。

その「音楽」の部分は、なんだろう?。何かしらの感慨、感動を曲の聴き手に与える曲の事かな?。では、「オーディオ的要素」とは?。松尾 明さんのLPで言えば、第一曲目、「Sonora」。ビブラフォンのメロディの奥で、シンバルを叩きリズムを取り始める松尾さん、まず、スティックの木質の「コツン、コツン」が聴こえてからシンバルの金属音が伝わる。ここ、 ドラム・スティックの木質の音、これが、『オーディオ的要素』…だと思う。ライブ、コンサートなどの実演、普通に音楽媒体(レコード、CDなど)を聴いては、この部分、木質のスティック音をわざわざ、探して聴かないし、聴こうとも思わないだろう。その有っても無くてもいいような木質音を探すような事が、オーディオ的楽しみだろう。エレクタ・アマトールⅢには、そのような要素はなく、アッコルドにはある。音数を選択して、オーディオ的な集中度を高次元で具体化、音として聴き手に届ける。オーケストラを聴いていると、突然、トライアングルの音がハッキリ聴こえてビックリする。8000~10000Hzあたりが、「ピコッ」と出ているに違いない。そういう、上手さが、フランコ・セルブリンにある。

左から、ソナスのソネットⅢ、B&W805D3、アッコルド、ブロッドマンVC1。

音楽を聴かせる事では、エレクタ・アマトールⅢは、引けを取らない。高域を中心とした、ツヤツヤした明るい音調を好みの方もいるだろう。「細川さん。それで、ベースマンでアッコルドは、売れたことはあるのですか?」。「…ありません」。うーん、不思議だ(笑い)。