オーディオ・ベースマン見たり聴いたり シゲティの演奏 その②・・互いに触発するされるアンサンブル。

オーディオ・ベースマン見たり聴いたり シゲティの演奏 その②・・互いに触発するされるアンサンブル。

ウィキペディア(Wikipedia)によると「セルゲイ・セルゲーエヴィチ・プロコフィエフ1891年4月27日[注 1] – 1953年3月5日)は、ロシア作曲家ピアニスト指揮者。数多くの形式の音楽に傑作を残したことで知られており、20世紀の大作曲家のひとりであると認知されている」とある。 アイキャッチ画像のレコード。このレコードもヤフー・オークションで譲って下さった出品者の南光太郎さんの出品時の解説が素晴らしいのでご本人様の許可の下引用させていただきます。

ヨゼフ・シゲティ・ヴァンガード・コレクション CD11枚組。

名手シゲティのLP初期の米Columbiaへの一連の録音から、シゲティ自身の十八番のレパートリーであるプロコフィエフのヴァイオリンソナタ第1番および第2番です。シゲティはステレオ期にMercuryにこの2曲を再録音をしていますが、やはりこの米Columbiaへの録音がひとつの大きな試金石となっているものと思います。旋律(メロディー)を甘く美しく奏でるサロン的な楽器の傾向が強かった19世紀におけるヴァイオリンを現代のスタイルにシフトチェンジしたのは、シゲティ自身の演奏スタイル、音楽性そのものであり、また、その音楽性に共感し、彼のために新たな作品を創作したプロコフィエフをはじめとする20世紀の作曲家たちであったと思います。それらが具現化したひとつのものが本盤であると思います。さらに重要なことは、本盤に針を落とすたびに新たな発見がある希有の演奏であるのは、J.Levineとのバランスだと思います。晩年のホルショフスキーもまた、そうであったようにデュオのパートナーは単なる伴奏者ではなく、デュオの共演者(パートナー)として、互いに触発するされるアンサンブルとなることが、今、現在に続く新たな音楽の道を切り開いてきたのだと思います。彼のバッハやモーツアルトも至高の極ですが、それらとは別に近現代作品もまた、最高の再生芸術として我々に語りかけてくれます。

*************

ヨーゼフ・シゲティ。このヴァイオリニストを知る上で一番、内容が簡略で求めやすい本は、文春新書の「新版 クラシックCDの名盤 演奏家篇」。その2016年・第3刷中、中野雄さんの解説の356ページから357ページ。