オーディオ・ベースマン見たり聴いたり アキュフェーズ ASLC-10・・儚く消えゆく響きを見事に再現
- 2018.03.10
- オーディオ
試聴はプリアンプとパワーアンプに接続で。
華やかさを控えた落ち着いた音色。倍音(響き)表現を重視。音の輪郭は明確だが、強力な解像力、SN比で音のコントラストを高め、鮮烈な音場、音像を創り上げるではなく、高域から中高域を充実、強調した帯域をできる限り造り上げない。高域は、繊細に伸び切り、曇り、くすみ、歪みがない。最高域、たとえば、再生の困難なヴァイオリン、フルートなどの楽器の煌びやかに儚く消えゆく響きを見事に再現、音が痩せない。中域の馥郁たる響きとともにこのケーブルの聴きどころ。一方、最低域は、ややくもりが発生、SN比も弱い感じが。そして、正統調のオーソドックスな音の印象のためか、音の立ち上がりがやや重い。しかし、接続して一日以上経過すると低域表現も締まりを利かせ、より魅力的なケーブルとなる。
SPレコード復刻CDを聴くときは、この歪みのない安定したケーブルが良かった。
ケーブルで色々お悩みの方は、アキュフェーズのケーブルを二週間ほど試聴してから、今後の展開を検討なされるのが、無難かと。
3月17日(土)、18日(日)のソナス・ファベールのアマティ(Amati)の試聴会が近づいて参りました。ベースマンのB&W800D(極めて写実的)とタンノイ GRF(極めて芸術的)の間を埋める音調であることを期待しております。
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