オーディオ・ベースマン見たり聴いたり ソナス・ファベール アマティ・・「表現力の幅」で勝負!

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ソナス・ファベール アマティ(Amati) 定価360万円。土、日の試聴会に向け木曜日からセッティング。セッティングは八重樫さんが中心となり実施。SP後方、左右の壁を見るとB&W800Dとは音響調整が違うことが判る。
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真ん中のチューニングパネルに掛けてあるのがアマティ(Amati)のグリルネット。伸縮するゴムで出来ており、耐用年数は6~10年ほどとか。

歌声が「至福の時間」。試聴会ということを忘れ、思わず、聴きいってしまう。「(アマティの持つ)表現力の幅を味わってください」と㈱ノア営業の遠藤良夫さん。男性の生々しく、厚みのある歌唱、女性の瑞々しく、柔らかな歌声の違いを明確に聴かせる。

中間帯域が高SN比、高解像度、高レスポンス。曇り、くすみがなく、倍音表現に優れ、歯切れのよい鮮度の高い音を獲得。なめらかというより自然な音質。また、コントラストの高さが奥行きのある陰影表現を可能とし、引き締められた音が立体的な音像を構築。ボーカル帯域の魅力を発揮し、音楽空間は、外へ外へと広がらず、スピーカー間に縁どられた絵画をみるかのようだ。

高域、低域とも高SN比、高解像度、高レスポンス。だが、高域は、響きのコントロールがうまくいかないのか、艶なく繊細に伸びない。試聴したハイフェッツのヴァイオリンの最高域に硬質感を感じた。低域は、音の締め付けが十分でないのか、音の輪郭、エネルギー密度がやや弱い。グランカッサ(大太鼓)の音が歪んでいたような気が・・。などのことから、「中域が突っ張っているように聴こえる」という気になる点があるが、ジャンルを問わずボーカルの再生はこれまで聴いたスピーカーの中で最高のもの。

音調のイメージは、B&W800D(写実的)が10、タンノイ・GRF(芸術的)が1とすると7。ちなみに、ブロッドマンVC1が5という感じです。

家具(ファーニチャー)調のアマティ(Amati)。部屋の中で違和感はない。オーディオ然としたゴツイB&W800Dの構えより部屋になじみがいい。B&Wが家風(部屋)に合わないとお考えの方にオススメ。

なお、パワーアンプはバイワイアリング接続。低域側にアキュフェーズA-200をスピーカー一個につき一台の計二台、高域側はオーディオリサーチVT80を一台だけ使用して繋ぎました。今回は、この接続がベターな音だったそうです。「セッティングをもっと煮詰めたかった」と八重樫さん。セッティング次第で高域、低域ともいい方向に変化すると思います。