オーディオ・ベースマン見たり聴いたり USA London ffrr盤、ショスタコーヴィチ交響曲第1、9番 

ショスタコーヴィッチ
ショスタコーヴィチ 交響曲第1番、9番。スイス・ロマンド管弦楽団。指揮 ワルター・ウェラー(ヴェラー)。USA London ffrr盤 ステレオ録音。℗1972年。ヤフオク、st263391さん出品分、980円で落札

文春新書の新版「クラシックCDの名盤」を読むと、第9番が名曲で、第1番の評価は低い。僕は1番の方が「起承転結」が判りやすく聴いていて面白い。

第1番の最終楽章が聴きどころ。帯域は広く、コントラスト、解像度も良好。陰影感もある。高域は、響きが煌びやかに炸裂し、音の立ち上がりも早い。中低域は明確に分離されながらもふくよかさを失わない(緊張感がある)倍音表現、低域はダンピングを利かせ滲みの少ないグランカッサ(大太鼓、おそらく・・)の音が楽しめる。全体的にオーケストラの奥行きを感じる。録音に曇った部分があり澄みきったSN比(音楽の背景が静か)という意味ではマイナスか?。これで、980円。送料込みで1.500円ほど。お買い得である。

音のケバい英デッカのSXLに比べ、ケバい=鮮度が高い、高SN比という意味では米デッカCS盤は魅力が落ちますけど、普通の音楽愛好家の鑑賞に支障はないと思う。英デッカのオリジナル盤を収集、拝聴するのもレコード芸術の一種だと思うけど、鑑賞能力より資金力がものを言う。

出品者のst263391さんの録音評では「レコード録音で最高のレベルの録音である」とのこと。

オークション漁りをしていると面白い。様々な出品者、製作メーカーの盤質について色々なことを教えてくれる。ヤフオク出品者のiiyukie40さんによると「米CS 材質は少し柔らかく、叩くと響きは少しダンプされている。高域は少し丸くなり、低域も少し膨らむ。3次元的定位感は良く出る。ボリュームも少し大きい」との解説をデッカ録音のレコードの出品時、掲載している。その他、日本盤についても含蓄のあるコメントを寄せている。ウーン、野にいる音楽愛好家とは誠に恐ろしい人たちだ。