オーディオ・ベースマン見たり聴いたり 瀬間千恵・・派手な歌唱に陥らない表現力!
- 2018.07.06
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マリア・カラス並みの表現力といったら褒め過ぎだろうか?。この方は、これからも密かに語り継がれていく歌い手だろう。歌詞の内容、使用語句の問題から一般の電波にはまず、載らない。試聴会で聴かなければ、生涯、瀬間さんの歌を知らないまま人生を終えたと思う。試聴会、できれば、「おお!、こんな素晴らしい歌手、演奏者、音楽があったのか!」と思わせる一枚を聴かせて欲しい。
声楽の帯域の表現を重視した録音の印象。帯域は広いと言い難い。解像度も高域、低域とも緩みがちでSN比もややくすみがある。ピアノ、ギター、チェロといった伴奏楽器の音質がもう一息。ライブ録音ということもあるだろうけど。だが、ボーカル帯域。コントラストが高く、奥行きが深い。瀬間さんの柔らかく、立ち上がりの早い歌唱、「さらり」とした歌いまわしの魅力を的確に再現している。明瞭な発声、訥々と淡々と語りかけ、陰影感の強い秀でた表現力と相まって、スピーカーの中間にポカリと彼女の音像が浮かび上がる。
如何に力を、感情を込めても歌舞伎の「大見得」を切ったような派手な歌唱に陥らない。そこが素晴らしい!。
なお、このLP、ソナス・ファベールのアマティ、B&W805D3、ハーベス・モニター30、KEF LS50、ブロッドマンVC1で鑑賞。一番感銘を受けたのは、アマティでした。
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