オーディオ・ベースマン 見たり聴いたり アコーステック・ソリッド ソリッド マシーン スモール

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ベースマンで試聴した中で最も、性能が優れていた。店主は、右のP3を手放す決心がついた模様!?。オルトフォンのショートアームをつけて、定価ベースで64万ほど(税別)

「この店で使うなら、最低でもこの性能が必要です」。「そう、そう思います!」。ソリッド マシーン スモールを前に店主はこう言い切った。

パイオニア(pioneer)・エクスクルーシブP3遂に、敗れる。

全域に渡り、S/N比(音楽の背景が静か)に優れ、抜群の解像度(色々な楽器の音が明確に聴こえる)を誇り、音の輪郭を明確に再現する。見た目の金属のボディとの印象とは違い、硬質感のない音質を持つアナログ・プレーヤーだ。帯域も、強調されたところはなく、極めて自然に聴こえる。

絵画でいえば、油絵と水彩画の中間ぐらい。油絵具の印象的な濃さもなければ、絵具のそこはかとなく淡い薄さもない。

高域は、混濁、歪みがなく、音の立ち上がりは素早く、最高域まで素直に伸びる。中域は、楽器の音を的確に分離しつつも、声楽、各楽器の持つ、音色、なめらかさといった特色を失うことはない。低音は、量感に欠けるかもしれないが、適度に締まりが利いた質感が魅力的だ。また、聴感上、聴こえないが、体感できる振動のような低音を響かせる。

「P3で再生すると、(オーケストラの)管楽器、コントラバスや大太鼓の音が遠くに聴こえました。その点に不満があったのですが、このプレーヤーは、そんなことはありません」。「艶のある中域を中心とした、フラットでリアリティに満ち溢れる再生です」

優れた解像力と高い音のコントラストにより音像を林立させ、高速で立ち上がる高域と聴感上聴きとれない執拗低音で引き締まった音場を展開する。その再生は、「リアル」の一言。これまで、この店で聴いた「トーレンス」などのアナログ・プレーヤーとは別次元の性能を感じる。音質がCDに近いといえば、それまでだが、みずみずしさと透明感に加え、温かみもある点が秀逸だ。レコード再生の可能性を広げた機種といえる。

必聴のレコードプレーヤー!。

高価な製品だが、決して、手が届かなものではない・・・、と思っている。