オーディオ・ベースマン見たり聴いたり 佐野川 延子 ヴァイオリンとピアノのための組曲・・日本民謡が聴ける。

オーディオ・ベースマン見たり聴いたり 佐野川 延子 ヴァイオリンとピアノのための組曲・・日本民謡が聴ける。

ダニエル・フロシャウアーさん。現在、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のヴァイオリニストで楽団長。2013年、11月13日。岩手県・山田町中央公民館で実演に接した。来県、少なくとも3回以上。日本民謡をヴァイオリン・ソロにフロシャウアーさんが編曲。日本古来のメロディーが、ヴァイオリン・1724年製の‘ドメニスカ・モンタニアーナ’で奏(かな)でられる。聴きどころは、静寂なホールに響き渡るヴァイオリン、ピアノの繊細な音の粒子の拡散、消え入る様。

トラック13の「五木の子守唄」から同18の「荒城の月」までを製品試聴時に使用。徳間ジャパンコミュニケーションズ。

感銘度⑤(注)、帯域の広さ④、解像度⑤、SN比⑤、高域表現⑤、中間帯域の表現④、低域表現④、コントラスト④、音像定位(センター定位)③、録音現場(空間)表現④、音の鮮度⑤。寸評、稲作に励む農耕民族が醸し出すゆったりと悠久(ゆうきゅう)に時間が流れる過程が良い。日本民謡の‘懐かしさ、奥ゆかしさ’が、西洋楽器のヴァイオリンから聴こえてくる。劇場的、ハデ、装飾的、演出過剰な音楽に陥らず、うまく、編曲したと思う。「荒城の月」は、初めの数小節を聞き逃すと、「荒城の月」に聴こえない。岩手からは、トラック7が、「牛追唄」、同8が、「南部牛追唄」と二曲採用されている。

ピアノニストは、鳥羽泰子さん。使用ピアノは、ベーゼンドルファー。そのためか、スタインウェイに比べ、音色が、地味、やや音がこもり気味だが、重厚感、奥行きに溢れ、立体的。以前、フロシャウアーさん、鳥羽さん、チェリストのラファエル・フリーダーさんとピアノ三重奏団、「アリスタ・トリオ」を結成。徳間ジャパン、アート・ユニオンからCDを発売。

(注)再生が終わった後、音質に関わらず、演奏、曲が、誠に素晴らしくスピーカーに向かって拍手をしたくなる気持ち。思わず、立ち上がる時もある。

評価は、⑤ 最高!(だ) ④ イイ感じ  ③普通  ② ちょっとな(良くはない)  ① これは良くない(ダメ!)の五段階で。