日本酒 酒徒礼讃 兵庫県神戸市東灘区 浜福鶴 純米大吟醸・・・淡麗辛口の本道をいく酒・・かな?

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左の緑色の酒盃 江戸前期美濃「織部菊花文筒向う見立て酒盃」(mukashigatarisorekaraさんよりヤフーオークションにて分譲品)

浜福鶴・大吟醸。これまで‘淡麗辛口‘の酒を探してきたが、これがその酒かな?。その昔、テレビCMで「灘の生一本!」と灘の酒をカッコ良く宣伝していたが、味に感心したことがなかった。最近まで、「評判倒れ」と灘の酒には手を伸ばすことはなかった。しかし、この酒で認識は一変した。

香りは、ほんのりと米の発酵した匂い。口に含むとまろやかな「酸味」(良く制御され整えられた)ながら輝きがある(口の中でパッと広がる)。続いて、「おり」や「酒粕」を連想させ、稲を天日干しした時のかぐわしき穀物の芳香をも思い出させる「旨味」を再現。飲み込むと「苦味」「抉(えぐ)味」「酸味」を後味として残し、酒が終わる。いいなぁ~と思うのは、おのおのの味が際立っているものの互いの味を邪魔せず、うまく調和を取っているところ。飲み終えた後、探り当てた数種類の味の記憶をたどるのが楽しい。飲み進むと酔って味がわからなくなりますが、それもまた一興!・・かな。

いやいや、灘の酒、素晴らしい逸品があります。この酒蔵のほかの製品にも期待しています。

㈱小山本家酒造 兵庫県神戸市 東灘区 魚崎南町 4-4-6

福浜鶴 純米大吟醸   1.380円

江戸前期美濃 「綾部菊花文筒向う・見立て酒盃」mukashigatarisorekaraさんの文を引用いたします。

胸に沁み入るような銅緑釉の深々とした発色に菊花文は織部の意匠として最高永遠の傑作。あまりにも希少な逸品です。その昔、これを入手した時は、小躍りして、以来、永らく秘蔵しておりましたが、潮は満ちました。ついに手放します。この大胆な意匠そのまま大きくしたものに有名な「菊花文行灯皿」があります。言わずと知れた白州正子さんのご自慢の一品。もしも、かの韋駄天女史がこの酒盃の存在を嗅ぎつけたら、物もいわずにぶっ飛んで来ることでしょうな。そして、惜しみなく奪うでしょうな、間違いなく・・・。