オーディオ・ベースマン見たり聴いたり プリーズ・リクエスト・・あれれ、ピアノの音が変!?

オスカー・ピーターソン。「プリーズ・リクエスト」(WE GET REQUESTS)。ジャケット写真を見ると、オスカーは、「満面の笑み」。ベースとドラムスの人は「苦笑い」しているような気が。演奏はバツグンだが、音質はイマイチ。

ピアノの音が歪んでいる。オスカーの弾く「ベーゼンドルファー」の音は、アルバム全体を通して歪んでいる。それでも、オスカーは、ガンガン、ピアノを弾きまくる。手首の回転が速く、柔らかい。クルクル手首が良く回る。特に右手が。しかも、ベースとドラムを無視して弾きまくる。「オヤジ、弾き過ぎ!」

このレコードの価値は、どこにあるのでしょうか?。ベーシスト・細川茂雄は、3点理由を挙げました。①曲がみじかい。②メロディが綺麗で、無駄(な曲)がない。そして、③レイ・ブラウンの上下のベースラインが素晴らしい。

***「レイ・ブラウンの音の選び方、(演奏中に)アレンジしている。完璧です。即興で弾いている。(オスカーの)裏でメロディを弾いている。ひとつも間違った音がない!」**では、このLP、「ベースを聴くLPですね?」。「そうです!!」

すると、三人が、ニコニコしているジャケット写真。オスカー、「皆さん、今日は、素晴らしい演奏会でした。リクエスト、誠に、ありがとうございます」。レイ・ブラウン、「いや~、(オスカーに)合わせるのは大変だったなぁ」と苦笑い。ドラムの人は「チェッ、オレは、刺し身のツマかよ(ドラマーの人、刺身のツマを知らないと思いますけど)」とこれまたニガ笑い・・と見える。

音質、ベースはいいけど、他の楽器は良くない。でも、ジャズが音楽として存在する限り聴き継がれるレコードだ。