オーディオ・ベースマン見たり聴いたり クール&コレクテッド・・この一枚でマイルスの全てが判る。

マイルス・デイヴィス 「Cool &Collected」。クール&コレクテッド~ベスト・オブ・マイルス・デイビス。13曲収録。解説 小川隆夫 この一枚でマイルスの音楽の変遷と戦後から80年代までのジャズの流れが掴める(おそらく)。

マイルスが如何に、「進取の気性」で「常にNo,1の存在」であり続けることに存在意義を見出していたか、このCDを聴くと良く判る。店主曰く「もう少し肩の力を抜いて演奏しても良かったのでは?」。マイルスの音楽、ある種の緊張感が常にある。文末に曲名を挙げます。

各楽器の音色がハッキリした優れた解像度、スタジオの無音空間を感じさせる高SN比、荒れの少ない無難な高域、高域から低域にかけて滲みの少ない帯域表現、各プレイヤーの位置が揺らがない定位の良さ。1955年頃から1984年までに録音された曲を集めたベスト盤。60年以上前の録音もあるが年代を感じさせない。「ハッキリ、クッキリ、スッキリ」したCDの魅力をいかんなく発揮している。低域から中低域にかけに膨らむ音もあるが、ダンピングを極端に利かせ音を締めない点もいい。

おそらく、レコードで聴くと、高域から低域にかけトランジェント(音の立ち上がり)に優れ、くすみのない倍音、コントラストの高い、奥行きのある陰影表現を得られ、立体的な音像が構築される、と思う。一関、ベイシーで「マイルストーン」聴いた時、そのような印象を感じた。硬質感のある演奏でしたが・・。

収録曲は、01.  SO WHAT  (ソーホワット)  02.  SUMMERTIME (サマータイム)  03. GENERIQUE (ジェネリーク)  04. STELLA BY STARLIGHT (星影のステラ)  05. RRAN-DANCE (フラン・ダンス)  06.  MILESTONES (マイルストーン)  07.  ROUND MIDNIGHT(ラウンド・ミッドナイト)  08.  BYE BYE BLACKBIRD(バイ・バイ・ブラックバード)   09.   SEVEN STEPS TO HEAVEN (セヴン・ステップス・トゥ・ヘブン)  10.  TIME AFTER TIME (タイム・アフター・タイム)   11.   E.S.P.(E.S.P.)  12.   HUMAN NATURE   (ヒューマン・ネイチャー)   13.   IT’ S ABOUT THAT TIME-REMIX (イッツ・アバウト・ザット・タイム(リミックス)Featuring カルロス・サンタナ)

曲は、可能ならネット配信で一曲ごとの購入が、安心で楽で近道。無駄な投資をせずに済む。また。ヤフーオークションなどにたまに出品されます。

2006年、ソニーBGMミュージックBGM エンターテインメント SICP1150。小川隆夫さんの解説が秀逸。この解説を読むとますます、マイルスへの理解が進む。紹介できないのが非常に残念。