オーディオ・ベースマン 見たり聴いたり B&W800D フラットな音に・・・

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800D見参!。B&Wの最高級品をじっくりと鑑賞できるとは夢にも思わなかった。

B&Wの前世代の最高級機。昨年末にベースマンに中古として入庫。かつての所有者は、二人。一人目は、中域の音質に満足できず、二人目も音質が気にいらなかったため手放した。

さすがは、最高級品。802Dの再生がやっと満足できるレベルに達したが、それを超える音質を聴かせる。ベースマンで802Dが満足できる(店主にとってベストではない様子)聴こえ方をする場所が、800Dが備え付けてあるこの場所付近。この場所に決まるまで、6~7年の月日を擁している。常連お客の八重樫さんとともに、周りの壁面、床の音響調整に苦労してました。

解像度が高く、音の歪み、濁りが少ない。音がハイスピードで立ち上がり左右、前後に広大な空間を構成、そして澄み切り、透明感にあふれた音場を背景に、音の輪郭を明確に再現した高いコントラストのある音像が、立ち並ぶ。その音像は、スピーカー間のセンターにピタリと定位、身じろぎもしない。特に、中域が、解像度、S/N比ともに高く、オーケストラの金管、木管楽器各楽器の音色を的確に分離、各楽器の位置、配置が見えるかのよう。抑制された楽器の響きにも魅力を感じる。

一方で、高域は、キツさはなく、スラリと伸びているものの繊細さ滑らかさといったものは、あまり感じられない。ダイヤモンドツィーターのメリットは意外に低い印象。また、低域(ベースマンの店はあまり低域がでない)は、ダンピングが高く彫りのある表現になっているが、もう少し、上手く表現できないが「抉り」の効いた、陰影ある音が欲しい気がする。今、現在、中域を中心とした音の聴こえ方。

とはいえ、自分を含め、一般の人には、十分にいい音ではないのだろうか?。しかし、店主曰く「もう少しフラットな音になって欲しい」との事。どこかの帯域が突出しているのか、歪みがあるのか?、聞きそびれた。今の800Dの音には満足してないとの事。

店主、ジャズ・ベーシストとしても音楽に携わる方だが、ある意味、音の求道者。これからも800Dと格闘する日々が続く。もちろん、試聴のため来店する様々な「自分の音」をもったお客の意見、批判に耳を傾けつつ音を作り上げていくことだろう。今の音の状態を店主に尋ねるのも楽しい。

ベースマンは、今、ハイエンド・オーディオの世界に突入した。一度は、愛聴盤を抱えて訪問、「見て聴いてみる」ことをお勧めする。