オーディオ・ベースマン見たり聴いたり アキュフェーズ P-6100・・東芝のMOS-FETがもたらすものは?

オーディオ・ベースマン見たり聴いたり アキュフェーズ P-6100・・東芝のMOS-FETがもたらすものは?

アキュフェーズ・AB級パワーアンプ・P-6100。中古品。45万円。P-6100を下取り品としてお客様から引き取って来た際、居合わせたアキュフェーズの担当者が、余談として、以下の話を店主にした。「6100は、東芝のMOS-FETを使ったAB級パワーアンプです。そのMOS-FETはもう生産中止です。このMOS-FET(を組みこんだアンプ)は、A級アンプに音色が近く、(そのため、6100は、他のAB級に比べ)やや、柔らかな印象だと思います。(注)」。当然ながら、そのMOS-FET、修理用の在庫は確保している。音質評価は、アキュフェーズ・A-75を③として。

JBL4600。中古品。30万円。6100を繋いで鳴らそうとしたが、時間が無かった。

帯域の広さ➁、解像力➁、SN比③、高域表現(伸びすぎず、詰まらず)②、中間表現(膨らまず、こもらず)③、低域表現(締まり)②、コントラスト➁、制動力(歪みがない感じ)③、透明感②、繊細性➁、音の輪郭、A-75に比べ、薄い、音の出足 一瞬のタメ(遅れ)の後の伸びはいい、音の鮮度 上、質感・密度②、デザイン➂、特長、低歪み。AB級アンプのシャープな音質ではなく、「柔らかい印象」と店主。「音の芯に力があるメリット(を感じる)」とも。難点、透明感で、A-75を引き離すかと思ったが、A-75を凌ぐ透明感は、感じられない。適性、オールマイティー、なんでもオッケー。寸評、 AB級アンプの「冷たい」とも思える‘透明感’、「締め付ける」ようなダンピング性能は弱い。しかし、一方で、同社の他のAB級とは違った‘淡いニュアンス’がある表現。AB級アンプの躍動感、切れ味鋭い音質とは一線を画したアンプだ。

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5月30日、岩手県民会館大ホールにて、『佐渡 裕/反田 恭平 新日本フィルハーモニー交響楽団 50周年記念演奏会』が行われた。運よく、最前列中央で聴くことができた。次の日、31日。ベースマンのオーディオを鳴らした。「あれ?。ベースマンの方が音が良いぞ。ハッキリ、クッキリ、スッキリ聴こえる」。県民会館は、ピアノの音が、‘こもり’、オーケストラ後方の木管楽器の音に‘艶(つや)’がない。ティンパニーの打撃は‘飛んで’こない。これまで二階席、一階中央部で数回聴いたが、「音は良くない」と思っていた。今回も同じ印象。「もしか」と思い、期待しつつ、自宅に帰って聴いた。自宅の方が「音がいい」。県民会館大ホールに音質は期待できない。音質のいい岩手の大ホールは、大船度の『リアスホール』、北上の『さくらホール』、盛岡の『市民ホール』といった所だろう。ただし、演奏された音楽に、感動、感銘するかどうかは、音質とは、また、違う話だ。

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(注)最初の記事掲載時、「 E-480に使われています 」ということをこの場所に書きました。これは、僕の聞き間違いです。完全な間違いです。すいませんでした。P-6100に使われている東芝のMOS-FETは、E-480には使われていません。