日本酒 酒徒礼讃 新潟県新潟市西区・・鶴の友 「上々の諸白」・・「日本酒の味=清酒」を追求!
- 2018.04.12
- お酒
春うらら、やや霞がかった蒼天(そうてん)と薄桃色の桜を肴に、一合、二合といった少量を十全に堪能したい酒徒向けの酒だ。
醸造用アルコールを入れるのは、酒の味を柔軟に繊細にするためだけと思い込んでいた。この酒では、味が華やかになる。純米酒に「にぎわい」を加味した感じだ。
微かに華やいだ香り、口に含むと「はっ」とする酸味と濃厚な米の旨味が混然と一体化。いや、酸味が勝ったり存在感十分の旨味が現れたりと錯綜する二つの味が楽しめる。そして、咀嚼しても舌上と喉もとから味が逃げない。華やいだ酒だが、口中全体に広がることなく喉奥へ「スルリ」と滑り落ちる。安定した酸味と旨味。雑味を感じさせない均等なトーンと繊細な密度、かつ骨格のしっかりした構えで酒徒を魅了する。
自慢の酒盃、枇杷彩の桃山古唐津「奥高麗筒酒盃立ちぐい」との組み合わせはこの世の奇跡。
「諸白(もろはく)」とは日本酒の醸造において麹米と掛け米(蒸米)の両方に精白米を用いる製法の名。または、その製法で造られた透明度の高い酒。今日の清酒とほぼ等しいの酒のことらしいです。
この酒、「大吟醸」とか「吟醸」と表示してありません。「本醸造」とも。おそらく、精米歩合が低いのでしょうか?。あくまでも「日本酒の味=清酒」を追求する酒蔵の矜持を感じます。
新潟県新潟市西区内野五八二 樋木酒造㈱ 上々の諸白 清酒 鶴の友 3.340円ほど(四合瓶)
- 前の記事
日本酒 酒徒礼讃 三重県四日市市 宮の雪 本醸造・・旨味より酸味のインパクト 2018.04.11
- 次の記事
日本酒 酒徒礼讃 新潟県長岡市 朝日山 純米酒・・おっしゃる通りです。看板に偽りなし! 2018.06.12