オーディオ・ベースマン見たり聴いたり トライオード TRV-88SE・・ジャズや現代ポップスを忠実に再現。
- 2019.10.04
- オーディオ
パワフル、バイタル、ハイテンション、エナジー etc…。思わず、カタカナ言葉がでてくる。池のカエルが、はしゃぎすぎて外に跳び出しそうな音質。
帯域が広いとは言えないが、解像力は良好。強力なダンピングで帯域全体の音の輪郭をうまく引き締め、高コントラストでキレがある。躍動感に富み、素早い音の立ち上がり。緩みがないが、硬質感を感じないのは、真空管のメリットか。楽器の音、一音、一音をハッキリ、クッキリと表現している。低域から高域まで、高い音の密度、エネルギーは変化しない。そのため、「竹を割ったような音」、「一本調子」、「たずな(乗馬の際に使用)をゆるめない」といった形容があてはまる印象。繊細な倍音(響き)、澄み切ったSN比、奥行き、遠近感などの空間表現は、このアンプに求める性能ではないと思う。
カタログに「本機はKT88の特徴である中低域のエネルギーを魅力的に再生し、音質的な魅力はジャズや現代ポップスを忠実に再現するドライブ能力に尽きます」とある。
「池のカエルが跳び出さないよう」にドライブしているところが、トライオードの素晴らしい所だ。
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