酒徒礼讃 日本酒 岩手県盛岡市川目町・KANBU(かんぶ)・「甘口」までいかない良さが。

酒徒礼讃 日本酒 岩手県盛岡市川目町・KANBU(かんぶ)・「甘口」までいかない良さが。

観武(かんは旧字体です)。キレがあり、スッキリした、ある意味、冷酷な、第三者的、客観的な味が苦手な方にオススメ。まったり感のある酒。

残念ながら、不動の水車。水力で動く杵が脱穀する音が聴こえれば、最高だけど…。

吟醸酒のようにアト味が、‘モア、モアッ’と淡い。やや饐(す)えた米の香り。口に含むと酸味、米の旨味ではなく「甘味」が。酸味が、口の中を刺激する時間が少なく、甘味が強い。そのためか、‘トローン’として、曇った感じになる。日本酒を飲むと、まず、『饐えた香り→酸味→(米の)旨味→苦味(えぐ味)』の順番で味が感じられる(ここまで気にして飲んでいる人は少ないだろうけど)。が、この酒は、単純な味。酸味→甘味と変化する。少々の米の旨味、苦味もあるけど、甘味が全体の味を支配する。複雑さがない。逆に、「醸造技巧を感じない」点がいい。日本酒の酸味(キレ)を抑え込み、柔らかい口当たり。「甘口」とまでいかない”甘さ”を表現。清酒だけど、ちょっと、濁(にご)った一面もある。

㈱桜顔酒造 岩手県盛岡市川目町23番18号。六割磨き 純米仕込み 観武 KANBU 岩手之地酒 1200円ほど。

遠野市綾織(あやおり)町・千葉家住宅。修復工事は、2025年完了予定。