オーディオ・ベースマン見たり聴いたり 最低音とは、‘振動’も含む音?

オーディオ・ベースマン見たり聴いたり 最低音とは、‘振動’も含む音?

マル・ウォルドロンさんのECM録音の「フリー アット ラスト」試聴時、キック(バス)ドラムの音をB&W805D3 Prestigeのウーハーが見事に再現。タイコの音とともに床を伝わって足元に‘振動’が伝わる。この時、「低音は、耳に聴こえる低い音と聴こえない低域の‘振動’が相まって、初めて低音が、再生できたという事かな?」と思った。耳で聴く低音と体で感じる低音がある。

切れ込みが、ブロッドマンVC1のバスレフ部。ピアノの陰影感のある低域表現に効果大…だと思う。

5月30日、岩手県民会館大ホール。『佐渡 裕/反田 恭平 新日本フィルハーモニー交響楽団 50周年記念演奏会』。開演30分前、開場。最前列の席に着くと、舞台奥でコントラバス奏者が、数人、音のチューニングを。演奏会前、コントラバス奏者が、チューニングしているのは、よく見る風景。聴いていると「一番低い音を弾いている時、楽器の音に加え、床が鳴っている?、いや、‘振動’かな?」。それで翌日、店主・細川さんに訊ねてみた。「一人一人、単独で弾いてました?。そうですか。一人、一人でしたか。それは、演奏者が、床がどのように鳴るのか、床を使った時、音がどのように響くのか、伝わるのか、試し引きをしていると思います」。コントラバスは、楽器の下部に付いているエンドピンを床に刺し、演奏する。床には、ソケットといわれるエンドピン受けを置く。そして、弦や本体の‘振動’を耳に伝える。その際に、床も‘振動’させ音を伝えるという。なるほど、低音の場合、『聴こえてくる音だけでなく、‘振動’といった耳に聴こえない、体感する音、もしくは、体感できずとも伝わっていなければいけない‘振動’のような要素がなければ、上手く低音を再生できない。下から湧きあがるような躍動感が失われる』と考えた。そして、この‘振動’。伝わりすぎでも、ダメ。低音を無理に強調したはしゃいだ音、違和感のある音になってしまう気がする。

自宅のブロッドマンVC1。畳に安楽椅子を置き、聴いているが、たまに、振動が伝わる。低音の量は、少ないが、質はいいと感じる今日この頃。35Hzまで再生できる。タンノイ・アーデンと同じ。ウーハーの径がアーデンよりずっと小さいので、アーデンと同じ量は出ないけどね。B&W802D3 Prestigeは、20Hzまで再生可能。さすが、B&W。キック(バス)ドラムの帯域は、20Hzあたりから6000Hzほどらしい。

B&W705 S2のバスレフ部。低音は50Hzまで。
B&W805D3とエレクタ・アマトールⅢのバスレフ部B&Wは低音は、35Hz、アマトールは、40Hzまで。

アッコルド・エッセンス筐体(きょうたい)に比し小さいバスレフ部。低音は、35Hzまで。
フランコ・セルブリン・アッコルド低音は、40Hz。