日本酒 酒徒礼讃 新潟県新潟市西蒲区 淡麗 特別純米酒 笹祝・・時代劇、ヤクザの出入り場、浪人が独り手酌で飲む酒

笹祝 淡麗 特別純米酒。
笹祝 淡麗 特別純米酒。一升瓶。笹祝酒蔵㈱の他の純米酒はお高いのでこの酒を購入。酒盃は、桃山古唐津「朝鮮唐津白濁釉(斑釉)上下掛け分け垂らし込み手筒酒盃」。ヤフオク、mukashigatarisorekaraさんより分譲品。

瓶は薄緑色、和紙の貼り紙から優しい雰囲気を漂わせる外見。騙されてはいけません!。これぞ、「羊の皮を被った狼」です。

饐えた香り。口に含むと強烈な酸味!。どぎつい、辛い!。噛みしめても噛みしめても、旨味、甘味が湧いてこない。口の中の酸味が鼻に抜け、咳き込みそうになる。今まで体験したことのない酸味、辛さだ。新潟の酒のイメージを覆す。新潟の酒といったら「馥郁(ふくいく)たる」とか「滋味(じみ)掬(きく)すべし」といった、そこはかとない米の旨味を表現していたのに。過去に何かしら、旨味とは決別する事件があったのだろうか?。これだけ、旨味を感じないと「グビグビ」飲める。ああ、酒徒の悲しい性!。米の旨味を探して、捜して盃を重ねてしまう。後味にわずかに、かすかにフワリとした旨味を感じる。その瞬間、思わず「ホッ」とする。

時代劇、ヤクザの出入り場。金で助っ人を頼まれた素浪人が奥座敷に独り。手酌で酒を飲んでいる。「先生、出番ですぜ!」と襖越しに声が。「おう」と浪人。猪口を一啜り、刀を左手にのそりと立ち上がる。その時、飲んでる酒はこの酸味が利いた「笹祝」に決まっている。それほど、ハードボイルドな酒。ついでながら、書き添えると、山口百恵さんの「プレイバック Part2」も歌詞もこの酒に合いそうだ。

なお、この酒の後に、「エビスビール」を飲んだら、甘いこと、甘いこと。

新潟県新潟市西蒲区松野尾3249番地 笹祝酒蔵㈱ 淡麗 特別純米酒 笹祝 一升 2.700円と送料756円。

杜氏 畠山 洋一。